建築はいつ、どこで、どのようにして生まれるのでしょうか。
建築家の頭の中にアイデアが芽生えたとき、
建設現場で完成を迎えたとき、
それとも暮らしの中で目指された状態が生まれたときなのでしょうか。
本展では、京都を拠点に活躍する建築家たちが、
自身のアトリエ、改修中の建設現場、
設計した建築などを会場に、
さまざまな「建築が生まれるところ」を展示します。
移りゆく京都のまちを巡りながら、
今まさに生まれつつある建築のダイナミズムや
現代を生きる建築家たちの思考に
触れてみてください。
建築が
生まれる
ところ
右上|絆屋ビルヂング|photo: 杉野圭
左上|house S/shop B|photo: 市川靖史
右下|京都リトグラフ工房|photo: 早川真介(早川記録)
左下|京都旧市街の路地の奥に臨むコンテナ町家|photo: 笹倉洋平
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京都市内の注目スポットを会場に、今まさに生まれつつある建築を紹介します。
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国内外で活躍する京都拠点の建築家12組が、異なる方法で建築の展示を試みます。
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普段は見ることが難しい建築家のアトリエや建設現場、竣工物件が会場です。
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歴史を更新し続ける京都の建築表現、建築家たちの現在地を提示します。
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同期間開催の京都モダン建築祭と一緒に、京都の建築めぐりをお楽しみください。
ABOUT
概要
Architecture Pass Kyoto
テーマ
建築が生まれるところ
会期
2022年11月11日(金)– 13日(日)
会場
京都市内11ヶ所
時間
11:00–18:00(会場Iのba hütte.のみ14:00-20:00)
主催
Architecture Pass Kyoto実行委員会
助成
Arts Aid KYOTO
協力
mediashop、INTA-NET KYOTO
キュレーション
川勝真一(RAD)
アシスタントキュレーション
藏薗悠介
デザイン
綱島卓也
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Pass
ARCHITECTS & VENUES
参加建築家 & 展示会場
小笹泉+奥村直子[IN STUDIO]
IN STUDIO(アイエヌスタジオ)は京都と東京が拠点の建築設計事務所。代表作に「耕の家」「領域の家」「北白川のフラット」「東久留米タルキプロジェクト」。|小笹:1985年東京生まれ、東京工業大学を修了、内藤廣建築設計事務所を経て現在に至る。京都芸術大学、京都精華大学、名古屋造形大学非常勤講師。著作に『世界を見る目、建築を考える手』。|奥村:1986年京都生まれ、京都工芸繊維大学を修了、山本理顕設計工場を経て現在に至る。元・京都市立芸術大学非常勤講師。
北白川のフラット|photo: 来田猛
portrait: 池本史彦
|現地でのパス購入可|
京都を拠点に活動する若手建築家2組が、4年間にわたって継続的に設計・改修に関わるプロジェクトのドキュメンテーション(木村)と、京都での2つのプロジェクトを通した抽象と具象、コンテクストとエレメントの連関に関するプレゼンテーション(IN STUDIO)を展示します。
竹口健太郎+山本麻子[アルファヴィル]
建築家。1971年生まれ。京都大学修士課程修了。ヨーロッパ留学を経て1998年アルファヴィルを共同設立。建築作品として「カトリック鈴鹿教会」、「高野山ゲストハウス」「絆屋ビルヂング」など。日本建築設計学会賞、JIA関西建築家新人賞、Design for Asia Gold Award(香港)、Daylight Space Award(オーストリア)受賞や作品集『ALPHAVILLE ARCHITECTS』(EQUAL BOOKS)など。|竹口:神戸大学客員教授。|山本:大阪工業大学特任准教授。
絆屋ビルヂング|photo: 杉野圭
portrait: アルファヴィル
絆屋ギャラリー
〒604-8103 京都市中京区柳馬場三条上ル油屋町94-1
|現地でのパス購入可|
伝統的な町屋の建築形式に対して再解釈を試みた「NEW KYOTO TOWN HOUSE」シリーズを中心に、建築家が追求する現代的な空間性をプレゼンテーションします。建築家が設計を手がけた展示空間で、実際に空間を体験しながら鑑賞していただけます。
魚谷繁礼[魚谷繁礼建築研究所]
1977年生まれ。兵庫県出身。2001年京都大学工学部卒業。2003年京都大学大学院工学研究科修了。現在、魚谷繁礼建築研究所代表。京都大学、京都建築専門学校などで非常勤講師。2020年より京都工芸繊維大学特任教授。2020年日本建築家協会新人賞、2022年関西建築家大賞受賞。著書に『リノベーション図集』(オーム社/2016年)など。
京都旧市街の路地の奥に臨むコンテナ町家|photo: 笹倉洋平
portrait: 池井健
建築家自身が設計した別名「コンテナ町家」内のコンテナを使い、建築を生み出すインスピレーションとなった京都の都市風景にフォーカスを当てた展示を行います。竣工後も変化し続ける生きた建築の姿も併せてお楽しみください。
川上聡[川上聡建築設計事務所]
2004年京都大学大学院工学研究科建築学専攻修士課程修了。2004年–2016年LEGORRETA勤務 (メキシコシティにてリカルド・レゴレッタに師事)。2016年川上聡建築設計事務所/SATOSHI KAWAKAMI ARCHITECTS設立。2016年–京都芸術大学非常勤講師、2018年京都精華大学、岡山理科大学非常勤講師、2018年–2019年神戸芸術工科大学非常勤講師、2019年–2020年京都精華大学特任講師。2021年–京都精華大学専任講師。
段の家|photo: 高橋菜生
portrait: 石川耕平
オフィス空間に突如出現するメタリックな「ドリス式御柱」、レンタルコンテナに設計施工6時間で作成された「根浜の庇」など、ささやかかつ大胆な設計によって生み出された「建築」について本人が詳述する映像作品(垣内)と、建築のモノ性に着目し、架構モデルやモックアップなど大小様々な模型・オブジェ(川上)による展示を行います。
家入杏[kiiri]+ 村越怜[analogue]
家入杏[kiiri(キリ)]:2012年京都工芸繊維大学造形工学課程卒業(米田明研究室)。2014年京都工芸繊維大学大学院 建築設計学専攻修了(米田明研究室)。2014–2017年株式会社オオカワ建築設計室勤務。2020年–京都市立芸術大学非常勤講師。2021年–kiiri。
村越怜[analogue(アナログ)]:2010年名古屋市⽴⼤学芸術⼯学部都市環境デザイン学科卒業(瀬口哲夫研究室)。2012年東北⼤学⼤学院⼯学研究科修了(五十嵐太郎研究室)。2012年–analogue。2012–2016年キー・オペレーション。2016–2020年はりゅうウッドスタジオ。2018年–POSSE(寺嶋利治とのユニット)。
京都リトグラフ工房|photo: 早川真介(早川記録)
portrait: 早川真介(早川記録)
2021年度藤井厚二賞を受賞した注目の建築を会場に、設計の前提となった地域リサーチのアーカイブ、リトグラフ(石版画)の制作プロセスの紹介や、リトグラフを用いた実験的な建築版画の紹介を試みます。
木村松本建築設計事務所
木村吉成:1973年和歌山県生まれ。大阪芸術大学卒業後、狩野忠正建築研究所を経て、2003年に木村松本建築設計事務所を共同設立。現在、大阪芸術大学准教授。|松本尚子:1975年京都府生まれ。大阪芸術大学卒業後、2003年に木村松本建築設計事務所を共同設立。現在、大阪公立大学、京都芸術大学非常勤講師。|主な受賞、第33回JIA新人賞、第4回藤井厚二賞、第33回吉岡賞、第3回JIA東海住宅建築賞大賞など。
house S/shop B|photo: 市川靖史
portrait: ——
建築家の代表作の一つである本屋兼立ち飲みスタンドにて、模型や図面などを展示します。日々変化し続ける建築、そして常連さんたちが作り出す場の雰囲気をカウンターの会話に加わるなどしながらお楽しみください。
木村俊介[SSK]
1985年神奈川県生まれ。2012年多摩美術大学大学院修了。2012–2018年森田一弥建築設計事務所勤務。2018年京都にてSSK設立。現在、名古屋造形大学、京都芸術大学、滋賀県立大学にて非常勤講師を務める。主な著作『世界を見る目、建築を考える手』(共著 京都芸術大学 東北芸術工科大学 出版局 藝術学舎 2022年)
M project|photo: Yuichi Nishimura
portrait: SSK
|現地でのパス購入可|
京都を拠点に活動する若手建築家2組が、4年間にわたって継続的に設計・改修に関わるプロジェクトのドキュメンテーション(木村)と、京都での2つのプロジェクトを通した抽象と具象、コンテクストとエレメントの連関に関するプレゼンテーション(IN STUDIO)を展示します。
細尾直久[HOSOO architecture]
1981年ミラノに生まれ、京都で育つ。近畿大学国際人文科学研究所で柄谷行人氏、岡﨑乾二郎氏に師事しながら、理工学部建築学科卒業。ミラノ工科大学留学を経て、David Chipperfield Architectsに勤務。イタリアから日本へ帰国後、2015年京都にてHOSOO architectureを設立。「織物」としての建築を、一つひとつの仕事を通して、追求、展開している。
HOSOO FLAGSHIP STORE|photo: 杉野圭
portrait: 田中恒太郎
古い長屋を改装した宿泊施設にて、建築のマテリアリティを重視する建築家の設計のプロセスを紹介します。また烏丸御池駅近くのHOSOO GALLERYでも建築家が手がけた建築やインテリア、家具などをご覧いただけます。
垣内光司[八百光設計部]
1976年京都府生まれ。大阪芸術大学卒業後、阿久津友嗣事務所を経て、実家の青果店八百光に設計部を設立。現在、一級建築士事務所八百光設計部主宰、大阪公立大学、京都府立大学非常勤講師。第23回吉岡賞、第6回京都建築賞藤井厚二賞、WADAA2018など受賞。著書に『7ip#03 KOJI KAKIUCHI』(ニューハウス出版)がある。
ドリス式御柱|photo: 表恒匡
portrait: ——
オフィス空間に突如出現するメタリックな「ドリス式御柱」、レンタルコンテナに設計施工6時間で作成された「根浜の庇」など、ささやかかつ大胆な設計によって生み出された「建築」について本人が詳述する映像作品(垣内)と、建築のモノ性に着目し、架構モデルやモックアップなど大小様々な模型・オブジェ(川上)による展示を行います。
服部大祐[Schenk Hattori]
1985年横浜生まれ。2008年慶應義塾大学環境情報学部(神奈川)卒業。2012年Accademia di Architettura(Mendrisio, CH)修士課程修了。2014年–Schenk Hattori(Antwerp, BE)(京都)共同主宰。2014–21年University Antwerp(BE)/University Ghent(BE)/Academie van Bouwkunst Rotterdam (NL)/慶應義塾大学非常勤講師。2021–京都府立大学非常勤講師。
Entrance Pavilion in Palingbeek
portrait: ——
Schenk Hattoriアトリエ/SHIJOHAN
|現地でのパス購入可|
建築家自らが古い長屋を改修したアトリエを公開し、建築が構想され、生まれる場所を見学可能です。同じく建築家によって改修された隣接するギャラリーでは、模型を中心とした建築作品の展示を行います。
和田寛司[LUNCH! ARCHITECTS]
1986年京都市生まれ。2008年KASD卒業。2010–2013年一級建築士事務所アルファヴィル。2013年LUNCH! ARCHITECTS設立。建築の設計と施工をはじめる。施主や友人らと職人で建築をつくり、その過程で遊びながらデザインを見出す事を目標にセルフビルドする日々を送っております。趣味は怪談蒐集。
KPD施工プロセス/地盤手掘り陶片採掘鑑定会と河童|©蒼光舎
portrait: ©photoyuki
KPDショウルーム
改修現場を会場に、左官仕事の鑑賞会や、みんなで左官しながら即興的に設計を試みるワークショップ、作業中に出土した陶片を用いたガチャガチャなど、演劇的な手法を用いた展示を行います。プログラム詳細はwebsiteをご確認ください。
expo
山根健太郎、武田憲人により1999年設立。2005年山田央彦が参加。2019年堀江真由が参加。京都工芸繊維大学大学院修了後、家具や内装工事の自主施工を主業務として独立。以後、個人住宅、店舗、オフィス、宿泊施設などの設計、特に1940年代以前の建物のリノベーションを中心に活動中。近年は新築・リノベーション問わず公共のプロジェクトも手掛ける。東福寺エリアにあるシェアアトリエT-roomを活動の拠点として、家具作家などとも協働を行う。
高槻市安満遺跡公園歴史拠点施設|表恒匡
portrait: expo
建築家、美術家、木工家、デザイナーなどが集まり、ときに協働しながら制作を行なっているシェアアトリエ。設計することと作ることの距離が近しい環境から生み出される建築の可能性を探ります。
「ハイパー越境観光案内所」を謳うオルタナティブスペース。中心エリアから少し離れた場所にある4ヶ所(京都リトグラフ工房/KPDショウルーム/ba hütte./T-room)の展示を紹介(案内)するミニ展示(各会場での展示とは別内容)を行います。
MAP
会場マップ
各会場の出展者、展示内容をGoogle Maps上でご覧いただけます。
INQUIRY
問い合わせ
[ARCHITECTURE PASS KYOTO実行委員会]
E-mail : archipasskyoto@gmail.com